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そんな中、GS-441524(以下GS)という薬がFIP治療にとても効果があると発表されました。 その論文では、GSによって治療したFIPの猫のうち、8割以上もの猫に改善が見られていました。 100%の致死率だった病気、何匹もの猫ちゃんが、飼い主様が、苦しめられてきた病気が、80%という高確率で治る。
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FIP治療の実際 2021年①MUTIAN社のお薬について獣医さんが語る – fip 猫 薬 このトピックの詳細
テーマの説明 fip 猫 薬:
皆様からお問合せが多かった、FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療の実際について語ります。
※※※※※※ おことわり ※※※※※※※※※※※※※※※
この動画はFIP治療の現在の状況をアカデミック(学究的)に説明しているだけで、特定の薬物の広告・宣伝をする意図はありません
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
薬をただ飲ませればいいというのは、落とし穴です。間違った服用で、再発されてる猫さんがとても多いです。
MUTIANだけでなく、他のお薬についてもお話いまします!
動画内の字幕で82日とありますが、84日が正しいです。
質問などありましたら随時お答えいたします!
LINEでFIP治療アドバイスはじめました。
すぐに返信できるかわかりませんががんばります。
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FIPのちゃんとした治療を~経口GS441524の治療|猫伝染性 …
FIPの治療にGS441524の薬が使用できるようになったことがどれだけ画期的なこと、かつ猫ちゃんや飼い主様に大きなメリットがあるのかを知っていただくため …
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Date Published: 7/24/2021
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続報:FIPを治療できるものに!治療の3つのポイント | コラム
FIP(猫伝染性腹膜炎)にシクロスポリンを用いる新しい治療法 を報告させて … 自宅で、栄養チューブから薬と流動食を入れてもらうことで 猫ちゃんも飼い主さんも …
Source: www.sakura-petclinic.jp
Date Published: 12/15/2022
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レムデシビルによるFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療
FIPは猫の腸管に感染する低病原性の猫コロナウイルス(FCoV)が突然変異し、腸管 … しかし、FIPの治療薬としてのGS−441524の需要は非常に多く、中国の複数の会社 …
Source: www.morita-ah.info
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猫のFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療薬について | ブログ
猫のFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療薬について | ブログ | 八潮市のペットクリニッククローバーは犬・ネコを中心とした動物病院です。ドッグスクール【よつば犬のよう …
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猫のFIP治療 MUTIANとは | 足立区の動物病院
猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルスにより引き起こされると言われている感染症 … 有効な治療薬が長年発見されなかったFIPですが、近年では …
Source: camec-ad.jp
Date Published: 8/29/2022
View: 4853
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FIP(猫伝染性腹膜炎)治療について
FIPのちゃんとした治療を~経口GS441524の治療|猫伝染性腹膜炎(FIP:Feline infectious peritonitis)|ブログ|かみよし動物病院|神戸市垂水区|犬 猫|ペットホテル・日曜日も診療
●FIPのこれまでの治療について
FIPの治療にGS441524の薬が使用できるようになったことがどれだけ画期的なこと、かつ猫ちゃんや飼い主様に大きなメリットがあるのかを知っていただくために、まずは簡単いこれまでのFIP治療についてお話しします。
FIPは元々不治の病で、発症してしまうと治療手立てのない病気として知られていました。
そんな中、Dr.Pedersen(UCdavisの名誉教授)から2018年にGC376、2019年にGS441524とFIP治療に可能性を示す報告がされました。
しかしながら、特許や企業の考え方の問題で即座に製品として販売される状況ではありませんでした。
そのような状況下で登場してきたのがMutian(Xperchonn)などのブラックマーケット製品です。
Mutian(Xperchonn)など現在治療として使用されている製品はいわゆるGS類似製品と呼ばれるもので、成分がGS441524に似ているようなものという製品です。あくまで『製品』と呼ぶのは薬ではないからです。
いずれも有効成分の効果についての明確なデータはなく、その安全性や副作用データはもちろんありませんし、その成分保証もなされていません。当然ながら薬と呼ぶには一定の有効成分や品質の保証が必要になります(その分承認などに時間がかかるのです)。
FIPに有効な成分はなんとなくわかってきたけど医薬品としてのGS441524自体を入手できない、ただ目の前に苦しんでいる猫がいるとなるとなんか効く可能性があるものにすがりたくなる気持ちはとてもわかります。そのものが正しいかどうかは別にして自分の家族が助かるならなんだってしたくなるという思いはよくわかりますので、私としても上記の内容を説明した上で飼い主の責任によるものとしてMutian(Xperchonn)を使用してきました。それによってたくさんの猫ちゃんが救われたのは事実です。それを否定するつもりは毛頭ありませんが、医学的に正しい選択なのかどうかは常に疑問をもっていました。
そのため他に使える承認された医薬品がないかを常に考え使用もしてきましたが、なかなか有効なものは見つかっていませんでした。
●経口GS441524の入手に至る経緯
その後オーストラリアでレムデシビル・経口GS441524が獣医療で使用されるようになり期待していましたが、現在でも日本国内での入手はできません。
GS441524の試薬は手に入る可能性がありますが、基本的に実験的な使用目的のみでの購入であり、動物病院への入荷も制限される可能性が高いと考えています(実際一度購入しましたが、その後購入を断られました。その不安定な供給のため私は使用を断念しました)。
使われなかった試薬
昨年イギリスで経口GS441524が購入可能となり、その報告を含めたISFMの記事の著者に日本での入手もなんとかならないかの思いのなかでやりとりをしていました。そこでメーカーの輸入窓口があることを教えてもらいその後メーカーと直接やりとりし、日本でも農林水産省に確認し動物用医薬品として輸入できるようになりました。
GS441524は、海外(オーストラリア、イギリス)では以前から使用されており、レムデシビルと合わせてFIP治療のプロトコールが確立されつつあります(国際猫医学会:ISFMでもそのプロトコールが紹介されています)。
すでにオーストラリアでは2020年10月〜2021年11月で500頭ほどの治療実績があるようです。
海外の調剤薬局が動物用製品として経口GS441524と濃厚レムデシビルを販売しており、今回それを動物用医薬品として輸入しているので正式に治療薬として使用できます。
レムデシビルについては確認中ですがこちらも輸入できれば重症例に対する大きな武器になります(人とちがい、猫では静脈注射と皮下注射もできます。GS441524より注射時の痛みが少ないとの話です)。こちらも人用ではなく動物用医薬品として販売されており、人のものに比べて濃度が濃いため皮下注射の量を少なくすることができるメリットもあります。
こうして複数の権威ある先生方のお知恵をかり、様々な確認を経てちゃんとした治療薬が入手可能となりました。
●今後の当院でのFIP治療について
今後は入手できる限り経口GS441524以外を使うつもりはありません(もちろん日本国内や海外でもっといい承認薬が出れば変更します)。やはりコストは高いですが、Mutian(Xperchonn)よりは安いので使わない理由はありません。
Mutianのような再発時の無料サポートや割引などはもちろんありませんが、別の薬による治療でもそもそもあり得ないサポートなのでそれは医薬品を使うというメリットを考えていただくことが大切かと思います。
現在、医薬品として経口GS441524と呼べるものは世界的にもこれしかありません。獣医師でも勘違いされているのか『GS441524類似製品』を『GS』と呼び、あたかも経口GS441224と思わせるかのような内容が書かれているので注意が必要です。
類似製品はたまたまその成分がGS441524に似ていただけのものです。むしろメーカー自体がそのように言っているはずです(GS441524ですというと特許侵害になるからです)。加えて、あくまで類似製品であり薬ではありません。成分や品質の保証をしない製品(たまたまGS441524に似ていて、たまたまFIPに効くものであった)だからこそ、これほどまでに瞬時に世界的に広がったのです。それはある意味功績(多くの猫を救った)でもあるのですが、GS441524と違う成分で効果があると謳うのであれば医薬品としての承認をとればいいのにその動きがないのが答えでしょう。
今回輸入するにあたりやりとりする中で、日本の輸入システムも十分にわかっていなかったため以前に日本から購入した獣医師はいないと考えられます。おそらく日本人では初めての契約だと思いますので、現時点で日本国内で経口GS441524と謳い使用されているものは類似製品だということです。
●その他の治療選択について
その他の医薬品選択肢として、最近だとモルヌピラビルが使用されているケースも見られます。
私もその選択肢も考えていたのですが、やはりまだまだわかっていないことが多いので中止しました。
というのも用量やプロトコールからまだあまりわかっていないからです。
使用されている状況をみても治験として使用されているようです。
(とはいえ、今回の経口GS441524が手に入らなければ私も進めていたかもしません)
モルヌピラビルの使用も検討していたので用量については直接Dr.Pedersenに聞いてみましたが、はっきりとした答えはもらえませんでした。プロトコールについては『モルヌピラビルがGSと治療プロトコールが違うと言える理由はない』と言われたので84日が現時点での適正なんだと思いますが、やはり長期使用の安全性についても検討がなされていないため断念しました。データをみる限り細胞障害性もGS441524に比べて高い可能性がありそうに思えます。
現時点では用量や毒性もはっきりしていないため治験として臨床的に使用することにも不安を感じます。
現時点でのモルヌピラビルの位置付けとしてはDr.PedersenもGSやGCが効かない場合の選択肢としています。私もその位置付けで考えていますので、ひとまず手元には置いています。
https://www.zenbycat.org/blog/alternative-treatments-for-cats-with-fip-and-natural-or-acquired-resistance-to-gs-441524
(びっくりするかもしれませんが、どーんと出てくる人がDr.Pedersenです)
モルヌピラビル
またモルヌピラビルはすでにジェネリックが出ており、費用が安いのも魅力です(GS441524治療の1/10以下で出来そうです)。ただ、前述のISFMプロトコールにレムデシビル、GS441524を用いた費用制限がある場合のプロトコールも記載されているので、まずはそれに従おうと思っています。その場合は抗ウイルス薬のメフロキンを使用しますが、メフロキンは日本国内で販売されているので入手可能です。
報告ではGS441524とモルヌピラビルの併用による相乗効果や薬剤耐性軽減の可能性も示唆しており、そのようなデータが出てくればモヌルピラビルはより良い選択肢になる可能性もあります。プロトコールやデータのアップデートが待たれます。
●最後に
いずれにしても現時点で医薬品として世界的にコンセンサスの得られている治療は経口GS441524とレムデシビルであり、そのプロトコールにのっとった治療が可能である以上、獣医師としてその選択肢から考えるべきだと考えています。
現時点での選択肢はいずれもGS441524が手に入らないからという前提に成り立っています。それを崩す選択肢が生まれたということです。
もちろん個々の症例にあった選択肢は必要だと思います(投薬できるか、注射できるか、費用面など)。医薬品でのFIP治療をご希望の場合は当院までご連絡ください。なお、経口GS441524の数に限りがありますので、当院に直接来院可能な患者様を対象とさせていただきます。
また電話でのお問い合わせに関しては対応できませんので、希望の方はメールもしくはHPの問い合わせよりご連絡ください。
*猫ちゃんの診断や状態によって用量に違いがあるため費用に関してだけの問い合わせにはお答えしかねます。
FIP治療、MUTIAN(ムティアン)について
MUTIANは、猫伝染性腹膜炎の特効薬として、最近報告されている製品です。
猫伝染性腹膜炎(FIP)は、主に2才以下の若齢猫で発症する、致死率がほぼ100%と言われてきた難病です。
また、原因となるコロナウイルスは多くの猫が持っており、遺伝子変異によりFIPウイルスに変異し発症するとされており、どの個体でも発症し得る病気です。多頭飼育環境などでは発症しやすい傾向にあります。
これまで様々な治療法が提案されても、致死率がほぼ100%という現実が変わることはありませんでしたが、このMUTIAN投与によりFIPが完治するケースが多数報告されています。
MUTIANはエビデンスが少なく、現状ではほとんどの動物病院は取り扱っていません。
しかし、FIPは早い経過だと発症、診断から1-2週間で亡くなってしまうケースもあります。そのような状況を鑑み、希望される飼い主様には診断後早期にこの製品を提案できるよう、当院では取り扱うことに致しました。
治療期間全てのMUTIANを当院から継続処方しているなどの条件を満たしている患者様には、再発時のMUTIAN治療を無償で保証致します。
当院でのこの1年3ヶ月の治療成績に関しまして、122頭のFIP患者の治療を実施し、115頭が完治し、内1頭のみ再発しました(2022年1月時点)。再発症例も再投与を行い回復、その後は再発は起きていません。状態があまりに悪いと効果が得られにくいため、お早めの連絡、ご相談をお願いします。
在庫には限りがありますので、まずはお電話でお問合せ下さい。
※2021年6月頃より、当院では「MUTIAN」から「CFN」へ薬剤変更しております。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「FIP治療、MUTIAN(ムティアン)と、その後の各治療薬の再発率の違いに関して」
モルヌピラビルによる猫のFIP治療の安全性と問題点について
人間の新型コロナの内服薬として承認された「モルヌピラビル」が猫のFIP治療に使えそうだ、という情報が聞かれるようになってしばらく経ちます。
当院でもモルヌピラビルには人間の方で承認される前からずっと注目しており、少し前に入手しました。
ハッキリ言って安いです。
もし、これをFIP患者に処方するなら、ザっと計算してみたところ、
原価としてはGS-441524試薬の1/10以下の価格です。(!!)
MUTIANと比べたらさらに・・・ですね。
しかし、安いからと言ってホイホイ飛びつくのには、どうやら「待った」が必要そうです。
今日はそのお話し。
まず、なぜ承認されたばかりの新薬モルヌピラビルをこんなにも安く手に入れることができるのかと言うと、
モルヌピラビルの特許を持つ製薬会社メルクが、新型コロナのパンデミックに対して、低・中所得国で暮らす人々にも広く治療を受ける機会を与えるという人道的な理由から、登場と同時に既にジェネリック(後発品)の製造販売を許可しているからです。
一般的には新薬(先発品)は特許が切れるまで独占販売状態であり、その特許期間が終了したのちにジェネリック医薬品メーカーが安価で製造・販売に参入してくるものです。
既にあるお薬を真似るだけのジェネリックの製造とは異なり、新薬の研究・開発には莫大な時間と費用がかかっていますから、通常はある一定期間の独占販売権がないと新薬メーカーとしては割に合いません。
(以下画像は政府広報オンラインより引用)
今回のメルクの対応は、言わばその独占販売期間を放棄するもので、新型コロナのパンデミックという全世界的な危機に対しての社会貢献としてかなり太っ腹の特例です。
最初はインドのジェネリックメーカー数社と契約したと報じられていましたが、その後もライセンス契約は増えているようです。
☞米製薬大手メルク、コロナ経口治療薬のジェネリック製造拡大へ契約締結
当院で入手したのも、そうしたジェネリック製品のうちの一つです。
かなり安く手に入るので、これが「問題なく」使えるのであればFIP治療にかかる費用に革命が起きる可能性があります。
しかし、期待させておいて申し訳ありませんが、
当院ではFIPの猫ちゃんに「第一選択で」モルヌピラビルを処方するつもりは「今のところ」ありません。
1つ目の理由として、まだ猫に対する使用の安全性が確認されているとは言い難いからです。
人間の新型コロナに対してとにかく早く使える経口薬(飲み薬)が待望されていたために、モルヌピラビルはいち早く緊急使用を承認、わが国でも特例承認されたわけですが、最後の最後までその安全性を危惧されて(有効性もイマイチである可能性が判明して)、スムーズとは言えない承認であったことは記憶に新しいです。
そして、種々のコロナ治療薬が出揃った今でもモルヌピラビルは不人気なようです。
その一番の理由は安全性への不安であると言われています。
☞コロナ飲み薬モルヌピラビル、米国では「最後の選択肢」
人間のお医者さんでさえ使いたがらないお薬ですから(日本ではそこそこ使われているみたいですが)、猫に使うのもどうなのか、という話です。
FIP治療の権威であるPedersen先生(GS治療を編み出した先生です)も早くからモルヌピラビルには注目していて、安全性や有効性に関する実験結果を発表しています。
(画像は各化合物の抗FIPウイルス活性を示したグラフ:A rational approach to identifying effective combined anticoronaviral therapies against feline coronavirusより引用)
その中でPedersen先生は、細胞培養においてEIDD-2801(モルヌピラビル)はGS-441524よりも高い毒性を示すことを2020年の時点で既に見出しており、GS-441524は400µMまでの濃度で細胞毒性が全くなかったのに対し、EIDD-2801は100μMで明らかな細胞毒性を示したとして、RNAに致命的な変異を与える可能性を指摘しています。
GS治療でも軽度にみられることがある腎障害や肝障害がモルヌピラビルではさらに顕著に発現する可能性も考えられます(でもそこはそんなに心配ないのではないかと個人的には考えています)し、それ以上に問題になるのはこの薬剤の強力な変異原性に起因する「催奇形性」や「発がん性」と言えるでしょう。これはモルヌピラビルの人間用の承認過程がスムーズに進まなかった最大の要因であるとされています。
FDA諮問委員会において緊急使用に対する賛成が13票、反対が10票だったということで、アメリカではギリギリ承認された印象です。
しかも人間の新型コロナ治療にモルヌピラビルが使用される場合の治療期間は原則5日間ですが、猫のGS-441524によるFIPの推奨治療期間は12週間とかなり長く、モルヌピラビルも長期に使用すると仮定した場合(根拠は知りませんが、実験的投与の段階では35-70日間のプロトコールが用いられたようです)、そのぶん毒性を発揮する可能性が高まる懸念があります。
(それを言ったらGS-441524も長期的な副作用には少し注意を払う必要があるかもしれませんが・・・)
ごく簡潔に言えば「FIPは治ったけど若くしてがんになってしまった」という猫ちゃんが増えるかも、という話です。そしてそれは投薬終了後ある程度の年月が経ってみないと答えがわかりません。
その辺りについて人間と猫でのデータがある程度出揃うまでは我慢です。ただしそれを待っていたらまた長い歳月がかかるだろうと思いますが・・・
そして今でも猫にとっての最善の方法としては、これまで(特許を無視して)数多くの使用経験が蓄積された結果、安全性が確認されているGS-441524を選択するべきだということになるでしょう。
じゃあ、なんでそんなモルヌピラビルを病院に置いとくのかと言うと、
実はモルヌピラビルはGS-441524での治療に耐性を生じた猫に対する、とっておきの次の一手として期待されているからです。
これが当院でモルヌピラビルをFIP治療の第一選択として使用しない2つめの大きな理由です。
モルヌピラビルは、人間だけでなく、猫でも現状では「最後の選択肢」であるべきだと個人的には考えています。
これはFIP治療の権威であるPedersen先生をはじめ、たぶんFIP治療医の間では共通認識となっています。
というわけで、モルヌピラビルを乱用して、モルヌピラビルにまで耐性を持つウイルスが増えてしまう状況になってしまうと本当に困ります。
(安いので乱用する獣医師が出現しないとも限らないと危惧しています)
薬剤耐性の問題だけではなく、FIPからさらに変異して最強最恐のスーパーFIPみたいなウイルスが生まれてしまう可能性もゼロではないのかなと。
さらに言えば、今回のCOVID-19騒動で再認識されたワンヘルス(人と動物の健康と環境の健全性はひとつながりである)の重要性が叫ばれる昨今、猫だけでなく人間への感染性を獲得してしまったりする最悪の可能性(詳しくないので本当にそんな可能性があるのかどうかはわかりません)まで頭の隅に置いておかないといけないのかもしれません。
なんと言っても安いので、つい目の前の猫ちゃんのために使いたくなってしまいますが、
我々獣医師の立場で良識をもって未来のあらゆることまで考えたら、乱用は絶対に控えないといけない危険な可能性をはらんだ薬だと思います。
特にFIP治療に慣れていない獣医師が気安く手を出す薬ではないでしょう。
さて、そもそもモルヌピラビルのFIPへの応用の可能性には以前からPedersen先生も触れていましたが、その使用が現実味を帯びてきたのには、モルヌピラビルが人間用に承認されたことに加えて、もう一つ特殊な背景がありました。
モルヌピラビルの人間での承認に先立って、またしても中国で特許権を無視した海賊版が流通していたというのです。
こちらはGS-441524とは事情が違い、少し待てば承認されて堂々と正規品が使えるようになったであろうにもかかわらず、個人的にはあきれるばかりです。
さらに、猫に対して(人に対してでさえも)安全性や有効性に関するデータが乏しい段階で、先走って世界各地の実際のFIP症例286頭に実験的に投与させた結果がインターネット上で公開されました。
論文化されていないですし(特許を無視しているので大々的に公表しようがないとは思います)、真偽のほどは定かではないと捉えるべきでしょうけれど、本当だとすれば効果は期待できそうです(ていうか、理論的には効くはずです)。
そこでは短期的な安全性もさほど問題なさそうだとされています。
ただ、症例を積み重ねたら、全体としての有効成績がどうなるか、長期毒性を含めた安全性はどうなのか、まだまだ誰にもわかりません。
しかも、この中国の海賊版メーカーの初期の実験的使用では、かなり高用量のモルヌピラビルが投与されたようです。
Pedersen先生もこの無茶に先走った実験結果には注目していてコメントを出していますが、そこではこの用量は多すぎるとして、試験管内での培養実験結果を元に計算された投薬量と、人間での投薬量を猫に外挿することによる投薬量との2種類の代案を提唱しています。
そのコメントを受けて、海賊版による実験結果が公表されたサイトでも、初期の実験的投与量から少し減らした量を推奨するようになりました。
(おまけに「FIP治療には実績あるGS-441524を第一選択とし、モルヌピラビルを乱用すべきでない」とも明記されるようになりました)
ただし、Pedersen先生のこの「人間での投薬量に基づいた計算」というのがどうやら少し古い情報に基づいてしまっているようなので、私個人的にはこの用量だと少なすぎる可能性もあるかなと感じています。
似たような例として、GS-441524についても初期の論文の投与量だと再発が多かったり用量が不足している可能性が高いことがわかってくるにつれ、Pedersen先生のグループも今では当初の自らの論文よりももっと高用量を推奨しています。
それはMUTIANなどのグレーな使用経験に基づいて、実症例での安全性がある程度確認できたと考えたからに違いありません。
GSにしろモルヌにしろ、あくまで予備研究として「効きが弱い可能性はあるけど、安全性を重視して低用量から恐る恐る開始するべき」といったところでしょうか。
かと言って用量が少なすぎると十分な効果が得られないでしょうし、いたずらに治療期間が長引けばウイルス変異の可能性も増してしまいます。
なかなか未知の治療に対する薬用量の設定は難しそうです。
私を含め世界中のFIP治療医が最大の信頼を寄せているのはPedersen先生のグループからの情報です。
真偽のほども明らかでないどこの誰だかわからないインターネット上の情報を鵜呑みにすることには危険を感じます。
少なくとも現状でPedersen先生を差し置いて臨床例にモルヌピラビルを大々的に使っていくことは私にはできません。
ただ、GSのときもそうでしたが、Pedersen先生は、ある程度の情報提供をするだけして(何かあっても自分に責任が及ばないように?)、あとは中国の無茶な人たち(ある意味勇気ある人たち?)が大規模な動物実験的にFIPの臨床例に投与する結果を高みから見守っているような、そんなアプローチに見えなくもないです。
しかしそのおかげでGS-441524(またはMUTIAN)によるFIP治療がほぼ確立され、結果的には猫ちゃんの命を救っているのは間違いありません。
モルヌピラビルについても引き続きPedersen先生の発信を注視し、方向性がハッキリしてからそれに追従していこうと思います。
安価でかつ人間用に承認された薬剤でFIPを治療できるようになる可能性が出てきたこと自体はもちろん素晴らしいことだと思います。
Pedersen先生や私の不安が杞憂に終わり、これまで以上に多くの猫ちゃんが救われる日が来ることを祈りたいです。
あくまで個人的見解ですが、まとめとしては、
・モルヌピラビルの安全性の確認には実験的なデータの蓄積が必要
・今でもFIP治療の第一選択はGS-441524であるべき
・モルヌピラビルの使用はGS-441524に対する耐性が生じたFIP症例のみに限定すべき
です。
最後にPedersen先生のコメントを一部抜粋して終わりにしたいと思います。
「モルヌピラビルはFIPの治療においてGS-441524よりも安全かつ有効であるとは考えにくいが、GS-441524に対する耐性の予防(耐性機序の異なる抗ウイルス剤のカクテルとして)あるいはGS-441524で効果がなくなった猫の治療において特に有用であると思われる。モルヌピラビルは、活性物質のN4-ヒドロキシシチジンが極めて強力な変異原であるため、長期的に毒性がないかどうかはほとんど不明であり、FIP治療の期間はCOVID-19よりはるかに長いことからも、大きな副作用が出る可能性がある」
(DeepL翻訳を一部改変)
当院でのGS-441524によるFIP治療についてはコチラにて
☞MUTIAN協力病院ではないけれど関東(神奈川)でGS-441524によるFIP治療を実施した
いいね: いいね 読み込み中…
【FIP】猫伝染性腹膜炎の治療費についてご協力をお願い致します。(burio118 2022/03/01 公開)
▼自己紹介
初めまして。ブリティッシュショートヘア―のぶりおの家族、君島と申します。
この度は数あるプロジェクトのある中からご覧頂きありがとうございます。
ぶりおは、家族からは「ブリ」と呼ばれています。ブリの家族は、夫婦、子供2人(お兄ちゃん)です。
ブリが家族となったきっかけは、小学校へ通う息子がなかなか学校に馴染めず、不登校になりつつあり、そんな息子のパートナーを探していました。ペットショップで他の子より大きいブリを見つけ、可愛いのになぜ売れていないのだろうと見ていると寝顔が半目でした。我が家の息子たちも半目で寝るため運命を感じ、2021年5月22日、ブリは我が家の家族となりました。
▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ
2022年1月18日、ブリは1歳の誕生日を迎え、家族でささやかな誕生日会をしました。
その日の夜、ブリのお腹がぽっこりと膨らんでいるように見え、翌日19日、かかりつけの動物病院を受診しました。
そこで、お腹に溜まった腹水を抜き、血液検査、エコーの検査を受け、先生から診断されたのはFIP(猫伝染性腹膜炎)、そして次に言われたのは私が想像もしていなった言葉でした。
「ブリちゃんに残された時間は2週間から1ヶ月です。」
ブリの誕生日の翌日に余命宣告をされるとは思ってもいませんでした。
FIP(猫伝染性腹膜炎)というのは2歳未満の幼猫に発症しやすく、発熱・沈うつ・食欲不振・神経障害・体重減少・黄疸・肉芽腫・腹水がたまるなどの症状が起こり、致死率が非常に高く、不治の病とも言われていた難病です。
現在、治療法としては国内未承認の新薬があり、その薬を84日間続けることで治る可能性が高いと言われています。
先生から以上の説明と、新薬は海外輸入品で県内に協力動物病院はなく、県外の動物病院で取り扱いしていること、費用も高額でだいたい100万円程かかるとの説明を受けました。
自宅に帰り、息子に伝えると、ポロポロと涙を流し、今年もらったばかりのお年玉が入ったお財布からお金をすべて出し、このお金でブリを助けてほしい、ブリとの思い出がたくさんある、まだ1歳になったばかりなのに、と泣いて訴える息子の気持ちもあり、家族全員の気持ちが一致して、治療することを決断しました。
翌日20日、車で3時間半かけてすぐに紹介された協力動物病院へ行きました。
そこで再度精密検査をすると腎臓とリンパにも損傷が見られ貧血がかなり進み、FIPの混合タイプ、ステージは後期(末期)とのことで、すぐに注射での投薬が必要とのことで15時30分に1回目の投薬となり、2週間入院することとなりました。後期なので薬の量は通常の倍必要で料金も200万程はかかるとのことでした。
▼プロジェクトの内容
ブリの命を助けるため、FIP効果のある新薬の投与を84日間持続させます。そして観察期間を乗り越え寛解を目指します。
ブリはFIPの混合タイプの後期です。薬代は、体重の増加により薬の量も増えるので上がりますが、現在の体重(2.9㎏)ですと、最低で薬代だけで約160万、その他に、検査費用(血液、エコー、腹水、レントゲン)、入院費(2週間)、肝臓の薬、診察料などを含めますと200万円を超える金額が必要となりました。
自己資金として色々と工面してようやく何とか140万円を用意しましたが、薬代だけでも不足がでてしまいました。このプロジェクトを通して皆様から少しでもお力を貸していただくことができれば幸いです。
またFIPの診断や治療について、これまでの経緯を記録し、同じような状況、病気で苦しむ猫ちゃんやご家族の気持ちが救われるきっかけとなれば幸いです。
▼プロジェクトの展望・ビジョン
FIPに効果のある新薬の投与を84日間(1月20日~4月14日)続け、ブリの命を救い、FIPの寛解を目指します。
まず、新薬だけで現在の体重(2.9㎏)で1日600㎎必要となり、料金は17,490円です。84日間体重増加に50㎎ずつ薬の量が増える予定ではありますので、
現在体重600㎎:17,490円(税込)×30日間=524,700円(税込)
3.0㎏で650㎎ :19,030円(税込)×20日間=380,600円(税込)
3.25㎏で700㎎:20,579円(税込)×20日間=411,400円(税込)
3.5㎏で750㎎:22,110円(税込)×14日間=309,540円(税込)
薬のお値段合計 1,626,240円
(治療当初は体重が増えずにおりましたが現在は順調に増えておりますので、このペースでいくと想定した場合です。)
検査費用など含めた総額 約220万円
自己資金140万をあて、手数料を加味しまして90万円を目標金額に設定させていただきました。
またもし万が一ブリが亡くなり、治療を継続できない事態となった場合には、これまで支払った治療費に充てさせていただきます。こちらはプロジェクトを行うにあたり規約の為、記載をしましたが、無事に治療が完了するよう最善を尽くして参ります。
大変見勝手で申し訳ございませんが、皆様からのお力添えをいただけると幸いです。
闘病スケジュール
①2022年1月20日 入院、投薬開始
②2022年2月2日 退院、2週目再診
③2022年3月2日 6週目再診予定
④2022年3月30日 10週目再診予定
⑤2022年4月14日 投薬終了予定
▼治療の様子
2022年1月19日
かかりつけの動物病院での数値です。
当時は腹水が230㎖取れ、ウエットタイプとの診断。
2022年1月20日
協力動物病院で再び精密検査を実施。貧血の数値が1日で23%から14%となっており、腎臓、リンパの損傷もある為、混合タイプ後期(末期)と再診断。
2週間を入院し、投薬開始です。
2022年2月2日
退院日でお迎えに行きました。検査結果としては、ゆるやかなペースであるが回復が見られ、食欲が出てきたおかげで貧血の数値も良くなっているとのことでした。薬を1ヶ月分購入し、次回3月2日再診予定となりました。
▼最後に
クラウドファンディングを行うにあたり、多くのことを悩みました。本来、飼い主としての責任は自分たちで果たさなければならないことも重々承知しております。しかし、予定としていた金額を大幅に上回ることとなってしまった時に、ブリの命を、治療を諦めることができませんでした。
大変見勝手なお願いとなり申し訳ございません、どうか皆様のお力添えをお願い申し上げます。
最後になりますが、FIPという病気がこのプロジェクトを通して多くの方々に知っていただき、治療法があり助かる病気となってきていること、また現在国内未承認の薬とされておりますが、1日も早く承認され、同じ病気で苦しむ猫ちゃん、ご家族が減ることを願っております。
最後までお読みいただきまして心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
本クラウドファンディングに関するお問合せは以下までご連絡ください。
連絡先
http://www.instagram.com/burio118/
READYFOR事務局:
ペットの治療費用を集めるクラウドファンディングに関しては、以下のガイドラインもご確認ください。
ペットの治療費用を集めるクラウドファンディングに関する当社の考え
【 FIP専門治療センター 】 猫伝染性腹膜炎 FIP治療 が安価に出来たら『第二弾 治験プロジェクト』
広島県東広島市のさくらペットクリニック。犬・猫の動物病院。
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以前のブログ→ FIPを治療できるものに!(治療プロトコル掲載) で FIP(猫伝染性腹膜炎)にシクロスポリンを用いる新しい治療法 を報告させていただきました。 その後、紹介したハワちゃんは残念ながら亡くなってしまいました。
5か月齢、未去勢オスのゲンちゃん。
2日前から元気がなくなり、呼吸が早いようだと来院。
実はハワちゃんの最後の兄弟(同腹子)で、
5頭中4頭は既にFIPを発症して亡くなっていました。
そのため飼い主さんもFIPじゃないかと疑い
早めに連れてきてくれました。
39.4℃と軽度の発熱がありましたが、
各種検査の結果、他に疑わしい病気もありませんでした。
血液を日本獣医生命科学大学、獣医衛生学研究室の田中教授に郵送し、
FIPウィルスの遺伝子検査をしていただいたところ、
ウィルスの増殖が確認されました。
他の兄弟がFIPを発症していたこと、
FIPウィルスの増殖が確認されたことから、
ゲンちゃんをFIPドライタイプと診断し、
シクロスポリンの治療を開始(第0病日とする)しました。
この子だけでもなんとしても良くなって欲しい、
飼い主さんと僕の想いは同じでした。
1週間後の第7病日、
熱は40.8℃に上がり、ウィルス数も増加していましたが、
炎症反応(猫SAA)の数値は下がっていました。
すると、第14病日には熱も下がり元気も出てきて、
なんとウィルス数が減少していました。
第28病日にはすっかり元気になり
ウィルス数も検出限界以下まで下がっていました。
完全寛解(検査上はウィルスが見つからない)です。
その後、シクロスポリンは続けながら完全寛解を維持できています。
この治療法を行う際に少なくともポイントが3つあると思います。
その1. ちゃんとFIPと診断すること
他の病気がないか、
各種検査を組み合わせて除外診断をしておくこと。
その上でFIPウィルスの遺伝子検査(抗体検査では不十分です)を行い、
ウィルスの増殖を確認します。
民間の検査センターでも実施可能ですが、
前述の日本獣医生命科学大学、衛生学研究室
に依頼していただけたらと思います。
FIPを治せる病気にしようと日々研究に取り組まれています。
研究に協力していただくことで、
あなたの愛猫の命が、
その後不幸にしてFIPになってしまった猫ちゃんにも
繋がっていきます。
その2. 治療効果をモニタリングすること
すぐに目に見える治療効果が表れないことがあります。
その際、炎症反応やウィルス数を測定しておくことで
治療効果を確認することができます。
また、薬の量やいつまで治療を続けたら良いか、
検査でモニタリングすることで判断することができます。
その3. ちゃんと薬を飲ませること
猫ちゃんに薬を飲ませるのはとても大変です。
FIPになり元気食欲も落ちている猫ちゃんでは
さらに困難です。
かかりつけ医と相談して、
どうしたらうまく飲んでもらえるか
試行錯誤が必要になると思います。
当院ではしっかりカロリーを摂取してもらうためにも、
早期からの栄養チューブ(経鼻カテーテルor食道造ろうチューブ)
の設置を勧めています。
自宅で、栄養チューブから薬と流動食を入れてもらうことで
猫ちゃんも飼い主さんも
お互いの負担が少なくなります。
FIPは不治の病であり、有効な治療法がありませんでした。
シクロスポリンによる新しい治療法は、
試験管の中で(in vitro)ウィルスの増殖が抑えられることが分かり、
現在、生体に投与して(in vivo)治療効果を確認しているところです。
論文も書かれていて、理論のある治療法です。
残念なことにすべてのFIPに確実に効果があるわけではないようで、
研究が進められています。
あなたの愛猫がFIPを発症していることが分かった後でも、
諦める前に取り組めることがあります。
FIPにシクロスポリンを使用する治療法を知らない獣医師も多いです。
当院のブログを参考にかかりつけ医に相談して下さい。
その際、疑問点や治療のコツなどお気軽にご相談下さい。
急ぎの場合、お電話でも構いません。
さくらペットクリニックのFacebookページ
(「メッセージを送信」からメール下さい)
TEL:082-434-9177
かかりつけ医から田中先生に直接問い合わせいただいても良いそうです。
(飼い主さんからではなく、
治療を行う獣医師から連絡してもらって下さい)
田中 良和教授の研究者情報→こちら
なお検査・治療には費用もかかるかと思います。
その点もかかりつけ医とよく相談してみて下さい。
レムデシビルによるFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療
純血種(ロシアンブルー、ラグドール、ヒマラヤン、アビシニアンなど)の方がFCoVの影響を受けやすいと考えられています。
FIPは猫の腸管に感染する低病原性の猫コロナウイルス(FCoV)が突然変異し、腸管以外の場所に拡がり過剰な免疫反応が生じることで引き起こされる疾患です。突然変異の原因はストレスや飼育環境、他のウイルス感染などの影響が考えられていますが、明らかではありません。FIPはいずれの年齢でも発症することがありますが、ほとんどは3歳以下の若齢で発症します。
診断は臨床症状、血液検査、PCR検査、生検などを組み合わせて総合的に判断しますが、ドライタイプではウェットタイプと比較して確定診断が難しくなります。
腹水や胸水が貯留する『ウェットタイプ』、リンパ節、肝臓、眼などに肉芽腫性炎症を生じる『ドライタイプ』に大別されますがこれらが混合していることも少なくありません。
かつてはFIPに対する治療は対症療法やインターフェロン療法が主体でしたが、残念ながらほとんどの場合で予後は極めて不良であり致死的でした。
2019年、FIPの研究者として世界的権威であるPederson先生の長年の研究により『GS−441524』という薬剤が猫のFIPの治療に極めて有効であることが報告され、FIPの治療に一筋の光明が差しました。
(Niels C Pedersen, J Feline Med Surg, 2019)
GS−441524のライセンスはギリアド・サイエンシズ社が有していますが、残念ながらギリアド社から承認薬として市場に出ることはありませんでした。しかし、FIPの治療薬としてのGS−441524の需要は非常に多く、中国の複数の会社からMUTIAN(現在の名称はXraphconn)などの高額なコピー製品がブラックマーケットに多数流通し、皮肉なことにギリアド社のライセンスを侵害したこれらの製品がGS-441524の有効性を裏付けることとなりました(税関を避けるためにムチアンの成分名にはGS-441524を明記せずサプリメントとして販売されているようです)。
FIPの猫のご家族の『何としてでも助けたい』というお気持ちは当然であり、それは全ての獣医師にとっても共通の思いです。しかし、高額販売された上述のコピー製品の使用はライセンスを侵害した会社に利益供与することとなり、多くの獣医師に葛藤をもたらしてきました。
一方、2020年以降の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、COVID-19に対する治療薬が早急に必要となったことをきっかけにギリアド社からGS-441524に化学修飾を加えた抗ウイルス薬『レムデシビル』がCOVID-19の承認薬として流通するようになりました。
レムデシビルは体内で代謝されるとGS−441524に変化することから、海外ではFIPの治療薬として用いられておりGS−441524と同様に非常に有効であることが示唆されております。また、レムデシビルを用いてFIPを克服した症例も論文として報告されております。
Cat treated with remdesivir for feline infectious peritonitis
(Vet rec, 2022)
また、英国やオーストラリアでは動物用調剤薬局BOVA社にて猫用に調剤されたGS-441524錠が規制当局の許可を受け販売され、レムデシビルでの導入治療後にGS-441524錠を用いて地固めするプロトコールが提唱されております。
レムデシビルやBOVA社のGS-441524錠の流通をもって、獣医師はようやく真っ当な薬を用いたFIPの治療を実施することが可能となりました。
当院では2022年4月よりレムデシビルおよびGS-441524錠を用いたFIPの治療を実施しております。(猫用に調剤されたツナ味のGS-441524錠をBOVA社より輸入しております。)
治療のご相談は予め下記のフォームよりご連絡下さい。(概算費用もお伝えいたします。)
※下記フォーム送信から1日経過後も当院より返信がない場合には、お電話にてご連絡ください。(Gmailより返信いたします)
2022/6/24: レムデシビル・GS-441524によるFIPの治療の新規受付を一時停止しております。何卒ご了承のほどよろしくお願いいたします。
猫のFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療薬について
HOME > ブログ > FIP > 猫のFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療薬について
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https://ci.nii.ac.jp/naid/11000392020(中和抗体変異株を用いた猫伝染性腹膜炎ウイルス中和抗原決定基の解析)
FIP(猫伝染性腹膜炎)は子猫に発症が多いウイルス感染症です。
1歳前後の幼い猫に好発することが特徴です。
しかし年齢が進んだ子でも発症の恐れは十分にあります。
ウイルス感染症のひとつであり、FIPウイルス=猫コロナウイルスにより発症します。
しかし猫のコロナウイルスは多くの猫は悪さをせずに共存しています。(
おそらく半分以上の猫ちゃんはFCOV は持っていると思います。なのでコロナウイルス自体はほとんど無害と考えられています。
そうしたコロナウイルスを猫腸コロナウイルスと呼びます。
しかし、幼い猫では時にこの無害であるはずの腸コロナウイルスは強毒化することがあります。
いわゆる突然変異です。
この突然変異で生じたウイルスがFIPウイルスと呼ばれ、致命的な症状を呈します
・元気がなくなる
・食欲がなくなる
・発熱が治まらない
・目が濁ってくる
・黄色いおしっこをする
・wet型(腹水が溜まる)
・dry型(肝臓や腎臓に肉芽ができる)
・神経型(目が見えなくなる、落ち着きがなくなる)
等のタイプに分かれます。下に行くほど症状はきついです。
FIPの診断はウイルスの存在を腹水や血中から検出することで行います。
一般的には腹水でのPCR検査が有用です。
腹水が溜まっていない場合は、血液でのPCR検査や抗体検査にて判定します。
あとは年齢やストレスなどの環境の状況から判断します。
また血液検査での高蛋白質な値が特徴です。TP=Alb+Globですが、この中のGlob(グロブリン)が非常に高値になってきます。
「麦わら色」という特徴的な色とねばねばした腹水が特徴です。
治療法は確実に確定された方法はございませんでした。
ステロイド、インターフェロン、エネアラ、漢方、ホモトキシコロジー、ケトコナゾールなど
考えられるあらゆる方法を試しますが満足な結果は得られませんでした。
このまま指をくわえてい眺めているだけでいいのだろうか?を悩みました。
そこで、FIPを患った猫ちゃんを飼っていらっしゃる方は思いつくでしょう「MUTIAN」ですね。
ムチアンはアメリカの大学の先生が開発したお薬を認可される前から使用していました。そして異常にに高額ですよね。
そこで当院ではムチアンと同等の効果が期待できる他社からのお薬を入手することにいたしました。
少しでもFIPの猫ちゃんを救えたならうれしいなと思っています。
金額はムチアンの約半額程度です。
まだ入荷したばかりですのでまずはお悩みがあれば病院へ連絡を頂けると助かります。
先ずは注射を行います。(毎日)
また途中に飲み薬に変更できるか?をチェックします。(食欲や体重の増減、肝臓や貧血の値の検査を行います。)
注射、飲み薬で84日間の治療が費が必要になってきます。
当院では、この薬のみではなく漢方やホモトキシコロジーのようなお薬も併用して行います。
お気軽にお問合せ下さい。
お問い合わせの場合、体重や症状を先ずお伝えください。
大まかな治療費の概算をお話しさせていただきます。(症状によりお薬の量が変わってきます。)
当院は完全予約制です。
FIPを疑う猫ちゃんの診察をご希望される場合は、ネット予約ではなく直接病院へお電話ください。
9:30~12:30
16:00~18:30まで電話に出ます。
お電話は 048-998-5656 日曜・祝日・第3水曜日は休診日になります。
#埼玉県 #八潮市 #草加市 #三郷市 #猫fip
埼玉県八潮市の動物病院 ペットクリニッククローバーの院長の藤井です。私の大学の卒業論文はFIPについてでした。(古い文献が残っていますね幼いころから母と猫のブリーダーをしていたのですが、その猫たちにFIPが爆発的に流行ってしまいました。アメリカから来た猫ちゃん1匹が持ってきたそのウイルスがほとんどの猫を蝕んでいきました。何もできない自分、ただ苦しむ子たちを見守ることしかできなかった自分が悔しくて、大学に行き研究をしました。獣医師になってもこの病気を完ぺきに治すことはできないまま20数年たっていました。また抗体価検査も行います。
猫のFIP治療 MUTIANとは
2021年9月22日 猫のFIP治療 MUTIANとは
猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルスにより引き起こされると言われている感染症です。非常に致死性の高い感染症で、一度発症してしまうと治療は困難でほとんどが死亡してしまうことから長年不治の病と言われてきました。
FIPは比較的若い猫から、8歳以上のシニア猫に発症することが多く、感染理由の一つにストレスから来る免疫力の低下が考えられておりますが詳しい原因も治療法も解明されておりません。FIPは猫にとって非常に恐ろしい病気として知られています。
FIPを引き起こす猫コロナウイルスは、一般的な猫の90%が持っていると言われておりウイルス自体は有害なものではありません。これが何らかの原因で猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)に変異することで致命的なものとなります。
有効な治療薬が長年発見されなかったFIPですが、近年ではカリフォルニア大学デービス校の獣医研究チームの発表した論文によるとFIPウイルスに対して非常に有望な抗ウイルス薬があると発表されています。このウイルス薬に類似の作用(ヌクレオシド系逆転写酵素阻害)を持った薬がMUTIAN Xという製品名で中国内で流通していました。
※ヌクレオシド系逆転写酵素阻害を活用した研究では70%以上が、早期治療を開始すれば90%以上がFIPの治療に成功した報告がございます。
そして現在はMUTIANと同等の効果を持った新薬であるChuanfuningが中国内で流通しております。Chuanfuningはまだ新薬ということもあり、現状ではほとんどの動物病院は取り扱っていません。
しかしFIPは非常に進行が速いケースもあり、診断から1~2週間程度でなくなってしまう症例もございます。そのためFIP治療において早期発見、早期治療が非常に重要です。
猫のFIPについてお悩みの方がいらっしゃればまずはこちらからご相談下さい。
コメントセクションでFIP治療の実際 2021年①MUTIAN社のお薬について獣医さんが語るに関連する詳細情報を参照するか、トピックに関連するその他の記事を参照してくださいfip 猫 薬.
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